売上を作る「販促カレンダー」の作り方|飲食店の季節イベント攻略と年間計画ガイド

売上を作る「販促カレンダー」の作り方|飲食店の季節イベント攻略と年間計画ガイド
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目次

はじめに

「来週からゴールデンウィークか。仕入れどうしよう?」 「気づいたらクリスマスの予約受付時期が過ぎていた…」

日々の営業に追われる飲食店にとって、数ヶ月先のことを考えるのは容易ではありません。しかし、行き当たりばったりの販促は、告知不足による集客失敗や、急な仕入れによる原価高騰(利益減)を招きます。

繁盛店とそうでない店の決定的な違い。それは、「販促カレンダー(年間計画表)」を持っているかどうかです。

「いつ、誰に、何を、どう売るか」を1年単位で可視化することで、閑散期の売上ダウンを防ぎ、繁忙期の利益を最大化することができます。

この記事では、飲食店経営に欠かせない「販促カレンダー」の具体的な作り方と、日本の四季やイベントに合わせた効果的な集客アイデアを徹底解説します。

1. なぜ「販促カレンダー」が飲食店経営の命綱なのか?

販促カレンダーとは、1年間の「世の中のイベント(祝日・行事)」、「お店のイベント(周年・新メニュー)」、「販促アクション(SNS・広告)」を一枚の表にまとめたものです。

これを作るメリットは、単なるスケジュール管理以上の意味があります。

① 「準備不足」による機会損失を防ぐ

飲食店の販促には「リードタイム(準備期間)」が必要です。 例えば、クリスマスの予約を埋めるには、11月には告知が必要です。そのためには10月にはメニュー写真を撮り終えている必要があります。カレンダーがあれば、「今やるべきこと」が逆算で見えてきます。

② 閑散期の「赤字」を回避できる

飲食業界には必ず「ニッパチ(2月・8月)」などの閑散期があります。繁忙期と閑散期の売上差を減らすためには、落ち込む時期を事前に予測し、「早割キャンペーン」や「周年イベント」を意図的にぶつけるなどの対策が打てます。

③ 予算とリソースの最適配分

「今月は広告費をかけるべきか?」「アルバイトを増員すべきか?」といった経営判断が、カレンダー(予測)に基づき的確に行えます。

2. 販促カレンダー作成の4ステップ

では、実際にカレンダーを作ってみましょう。ExcelやGoogleスプレッドシート、あるいは大きな白地図のカレンダーを用意してください。

Step 1:世の中の「国民的イベント」を書き込む

まずは、カレンダーに最初から決まっている「大きな波」を書き込みます。

  • 祝日・連休:GW、お盆、シルバーウィーク、年末年始。
  • 季節行事:バレンタイン、花見、ハロウィン、クリスマス、大晦日。
  • ライフイベント:入学・卒業・就職(3〜4月)、ボーナス時期(6月・12月)、給料日(毎月25日)。

Step 2:お店独自の「オリジナルイベント」を配置する

次に、お店だけのアニバーサリーや企画を書き込みます。これが他店との差別化になります。

  • 周年記念日:周年イベントは、最大の集客チャンスです。
  • 「〇〇の日」:29日(肉の日)、11月11日(ポッキーの日→棒状メニューの日)など、語呂合わせや食材の記念日。
  • 新メニュー投入日季節限定メニューの開始日(年4回など)。

Step 3:「3ヶ月前」からの逆算タスクを記入する

イベント日が決まったら、そこから逆算してタスクを配置します。これが最も重要です。

  • 3ヶ月前:企画立案(何をやるか?)、予算決定。
  • 2ヶ月前:詳細決定、食材選定、撮影準備。
  • 1.5ヶ月前:写真撮影、POP・チラシデザイン作成。
  • 1ヶ月前:告知スタート(SNS、店内掲示、LINE配信)。
  • 当日:イベント実施。
  • 翌日:お礼配信、効果測定。

Step 4:隙間(閑散期)を埋める

イベントがない「空白の期間」こそが、売上が落ちる危険地帯です。ここに意図的に企画を入れます。

  • 雨の日プロモーション(6月など)
  • ご無沙汰客へのDM配信(イベントの谷間に実施)

3. そのまま使える!季節別・販促テーマのアイデア集

「何をやればいいかわからない」という方のために、飲食店で効果が出やすい季節ごとのテーマをまとめました。

【春(3月・4月・5月)】出会いと別れ、新生活

  • テーマ:歓送迎会、お花見、ゴールデンウィーク(GW)、母の日。
  • 施策例
    • 「春の歓送迎会プラン」:早割特典(2ヶ月前から告知)。
    • 「桜メニュー」:ピンク色のドリンクやデザートでSNS映えを狙う。
    • 「初任給でお祝い」:新社会人が親をご馳走するペアプラン。

【夏(6月・7月・8月)】暑気払い、スタミナ、清涼感

  • テーマ:父の日、梅雨、七夕、夏休み、お盆、ビール。
  • 施策例
    • 「雨の日限定クーポン」:雨の日でも売上を伸ばすための特典。
    • 「激辛フェア」vs「ひんやりスイーツ」:暑さを逆手に取ったメニュー展開。
    • 「浴衣来店特典」:夏祭りシーズンに合わせたドリングサービス。

【秋(9月・10月・11月)】食欲の秋、収穫祭

  • テーマ:敬老の日、ハロウィン、ボジョレー・ヌーボー解禁、七五三。
  • 施策例
    • 「秋の味覚フェア」:サンマ、松茸、カボチャなど旬の食材を前面に。
    • 「ハロウィン限定メニュー」:見た目のインパクト重視でZ世代を集客。
    • 「ワイン会」:ボジョレー解禁に合わせた常連客向けイベント

【冬(12月・1月・2月)】宴会、イベント、温まり

  • テーマ:忘年会、クリスマス、大晦日、新年会、成人式、バレンタイン、節分。
  • 施策例
    • 「忘新年会プラン」:11月からLINEのリッチメニューで早期予約を獲得。
    • 「クリスマスチキン・オードブル」:テイクアウト需要の最大化。
    • 「恵方巻・バレンタインスイーツ」:物販での客単価アップ。

4. 販促カレンダーの管理におすすめのツール

カレンダーは「作って終わり」ではなく、スタッフ全員で共有し、常に更新することが大切です。

① Googleカレンダー(無料・共有)

最も手軽で実用的です。

  • メリット:スマホで確認できる。スタッフ全員と共有できる。「3ヶ月前」などのリマインド通知を設定できる。
  • 活用法:「販促用」のカレンダーレイヤーを一つ作り、通常のシフトや予約とは色を変えて管理します。

② Canva(キャンバ)のカレンダーテンプレート

視覚的にわかりやすいカレンダーを作りたい場合に最適です。

  • メリット:おしゃれなテンプレートが豊富。印刷してバックヤードに貼るのに適しています。
  • 公式サイトCanva (キャンバ)

③ 飲食店向け予約台帳システム

「トレタ」や「TableCheck」などの予約システムには、過去の予約データ(昨年の実績)が蓄積されています。

  • 活用法:昨年のデータを見ながら、「去年はこの日に予約が急増したから、今年は早めにスタッフを確保しよう」といったAIによる予測と組み合わせた計画が立てられます。

5. 計画倒れにしないためのPDCA

カレンダーを作っても、実行できなければ意味がありません。

  • 毎月の「販促会議」を設定する
    • 月末に、翌月のアクションの最終確認と、翌々月の企画のブレストを行います。
  • 結果を記録する
    • イベントが終わったら、必ずカレンダーに「結果(売上、客数、天気、反省点)」を書き込みます。これが来年の自分たちを助ける「最強の教科書」になります。

まとめ

販促カレンダーを作ることは、未来の売上を予約することです。

「お客様が来ない」と嘆く前に、カレンダーを見てみてください。そこには「お客様を呼ぶための準備期間」が必ずあったはずです。

まずはA4の紙一枚からでも構いません。来月のイベントを書き込み、そこから逆算して「今日やること」を決める。その小さな計画性が、繁忙期に慌てず、閑散期に強い、筋肉質な経営体質を作ります。

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この記事を書いた人

ヒロさんのアバター ヒロさん 代表取締役

ヒロ(Hiro)
元システムエンジニア。現在はIT企業の代表として、AIと飲食の融合に挑戦中。
小さい頃から飲食が大好きで、親と共に数々のレストランを巡って育ちました。
趣味は料理で、時折自ら主催する「ヒロさん会」では友人たちに手料理を振る舞っています。
六本木の知る人ぞ知る名店ワインバー「バロンルージュ」には15年間通い続け、現在はバロンルージュのオーナーシェフがいる銀座の「WineBar Le Domrémy」の常連です。
このブログでは、飲食業界の皆様がAIを使いこなし、経営と現場の両面で楽になる情報をお届けしています。

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