導入:広告ではなく“お客様の声”で選ばれる時代へ
「最近、SNSで見かけたから行ってみた」
「〇〇さんが投稿してたお店、美味しそうだった」
そんな来店理由、増えていませんか?
いまや広告よりも、“実際に行った人の投稿”がもっとも強い影響力を持つ時代。
つまり、UGC(User Generated Content)=お客様による自主的な投稿が、飲食店の集客を左右します。
本記事では、UGCを広げて口コミを加速させるための仕組みづくりと、現場で使える声かけ術、さらには店舗に合ったUGC設計の事例まで徹底解説します。
UGCとは何か?なぜいま重要なのか?
UGCの定義
UGCとは「ユーザー生成コンテンツ」の略。飲食業界においては、主に次のような形で発生します:
- InstagramやXへの料理写真投稿
- Googleマップへの口コミ
- TikTokでの店舗紹介動画
- 食べログやRettyのレビュー投稿
なぜUGCが効果的なのか?
- 信頼性が高い(他人のリアルな体験だから)
- 広告費ゼロで拡散(投稿は無料で広がる)
- SEO・MEOにも好影響(口コミ数や更新頻度は検索上位に影響)
そのため、Googleマップでの集客を強化!MEO対策ツール5選 でも解説している通り、UGCは今後の来店経路の中心になると考えられます。
成功するUGC施策の3ステップ
ステップ1:投稿したくなる“ネタ”を用意する
- 写真映えする盛り付けや看板
- ストーリー性のある料理(名前の由来・開発秘話)
- ちょっとした仕掛け(食器・POP・限定カードなど)
このように「つい投稿したくなる仕組み」は、待ち時間でファン化?エピソード動画や裏話コンテンツの届け方 でも有効性が証明されています。
ステップ2:自然な声かけで投稿を促す
- 「もしよかったら、投稿タグはこちらです」
- 「本日のお写真、SNSでシェアしてもらえたら嬉しいです」
- 「ご投稿いただいた方には次回デザート1品サービスです」
スタッフが過度に営業っぽくならず、自然なトーンで伝えることがポイントです。
ステップ3:投稿後の“反応設計”
- 投稿してくれたら、必ず「いいね・コメント」で反応
- ストーリーなどでシェアし「承認体験」を届ける
- 投稿者だけにDMや店頭でお礼
これらが継続すると、「この店はリアクションがあるから投稿したくなる」という心理が働きます。
UGC施策が成功した店舗事例
1. カフェA店:Instagramストーリーへの転載設計
- 店頭で「#〇〇カフェで一息」投稿を促すPOP
- 投稿者にはドリンクチケット進呈
- ストーリーで毎日2〜3件をピックアップして紹介
結果:
- 月間UGC投稿数が3倍に
- フォロワーが半年で+4,200人増
2. 居酒屋B店:スタッフが推しメニューを撮影&投稿
- 推しメニューを毎日スタッフが撮影
- 来店客のスマホでも同じ構図で撮影協力
- 「この写真、投稿に使っていいですよ」の一言で参加率UP
結果:
- リール動画の再生回数:平均4,000→13,800
- ハッシュタグ経由の来店客が週20組を超える
3. バルC店:Google口コミとLINE連動施策
- LINEミニアプリで来店登録後「口コミ投稿はこちら」ボタンを設置
- 投稿完了画面でドリンク割引クーポンを配布
結果:
- Googleレビュー数が2ヶ月で+312件
- 星4.3→4.6へ上昇、MEO効果で新規来店が倍増
このようなLINE活用事例は、LINE公式アカウント自動化でリピート促進 にも関連します。
飲食店が設計すべきUGC導線設計
UGC導線の基本マップ
- 店内POPで促す
- 注文時・会計時に声かけ
- 投稿特典(割引・デザート)
- 店側がリアクション
- フォロー特典 or LINE登録誘導
応用パターン
- フォトスポットやライトスタンドを設置(夜営業向け)
- 店主やスタッフの顔出しで“人”を軸に投稿誘導
- 「週替り人気投稿ランキング」を掲示
UGCを仕掛ける際の注意点
- 「やらせ」「ステマ」と誤解されるような演出はNG
- 特典は“条件付き”ではなく“感謝のおまけ”が理想
- 写真利用の許可は一言確認する
- 投稿された内容がネガティブでも誠実にリアクションする
ブランディング視点でのUGC活用
UGCは単なる投稿ではなく、「ファンの声がブランドを語ってくれる」ものです。
だからこそ、ファンを作る飲食店はここが違う!ブランディングの実践法 でも語られているように、店舗の世界観や価値観が統一されたUGCを育てていく視点が重要です。
口コミが自然に生まれる店の共通点
最後に、UGCが自然に生まれやすい店には共通する特徴があります。
- お客様との接点が丁寧(接客・声かけ・空間)
- SNS導線が整っている(タグ・アカウント名・POP)
- お客様が“主役”になれるような体験設計
これらの要素は、紹介したくなるお店になるために必要な3つの要素とは? にも詳しくまとめられています。
まとめ:UGCは顧客との“共創”である
UGCは、飲食店が一方的に発信する広告とは違い、「お客様と一緒に育てていくブランド資産」です。
ちょっとした声かけ、ちょっとした工夫が、投稿1件につながり、その1件が100人に届きます。
今日から始められる施策ばかりです。ぜひ、あなたの店舗でもUGCの流れを仕掛けてみてください。
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